Screeching Weasel |
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1986年シカゴ州イリノイにて結成。Ramonesのライブを観にいって感銘を受けたBen Weasel(本名Ben Forest)とJohn Jughead(本名John Pierson)が中心となり結成。彼ら以外のメンバーは入れ替わりが激しく流動的。2度の解散を経て、現在は3度目となる解散(?)中。でも今も、サプライズ的に集まってライブをやったりもしているらしい。今となってはポップパンクシーンを語る上で欠かせないバンドでありながら、初期はハードコアバンドであった。(08 6/21) |
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My Brain Hurts(1991) |
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A | |
3rdアルバム。もともとハードコアをやっていた彼らですが、今作を機にポップパンクという新たな方向性に移転。結果的に、バンドが今後歩む道をも切り開くこととなった作品みたいです。楽曲はシンプルな3コードギターに不動のリズムと王道ポップパンクながら、時折見せる主旋律をなぞるギターやシンガロング全開でノリの良い歌メロといい、とにかくメロディが最高です。シンプルな分ごまかしがきかないメロディですが、最初はどれを通しても同じように聞こえていた曲も、聞き込めば聞き込むうちにそれぞれの個性があることに気づきます。ポップでありながら、味のあるという不思議なアルバム。でもそれこそが最大の魅力なんでしょうね。ただ、ヴォーカルがハードコア出身だけあって、どすの利いただみ声なので、それをパワフルと受け取るか、汚いと受け取るかは好みで分かれるところだと思います。ポップパンクを聴きたいなら今作は外せない、それほどの価値と意味を持った作品。悔やまれるのは今まで聴いていなかった自分自身にです。
*all |
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Wiggle(1992) |
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B+ | |
4thアルバム。基本的には前作と変わらず、王道ポップパンクですが、演奏も少し派手になってハード色がアップ、曲調にもバリエーションが出てきました。ただそれをプラスと見るか、マイナスと見るかは難しいところですね。ポップさに関していうなら、3rdの方があったように思いますし、ヴォーカルも貫禄十分な感じで一層クセが強くなったような・・・。5:Crying My Beerみたいにゆったり目の曲も見られれば、6:Slomottonみたいにごり押しの曲もあったりと、確かに幅は広がっているとは思うんです。ただ、どうしても3rdが良すぎた分ハードルが高くなってしまって、過小評価になってしまうんですよね。そういう意味では、損な気もしますが、決して悪い評価ではないですから。ハード目が好きな人には、むしろ今作の方が気に入るなんて人もいるかもしれません。
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Bark Like a Dog(1996) |
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B+ | |
紆余曲折を経て"Fat"に移籍してからは初となる7thアルバム。"Fat"のイメージからいって、もっとメロコアっぽくなったのかなと思っていたら、全然変化はなくてそこは安心。むしろ、なぜレーベル異動したのかが気になるくらいです。作風としてはポップを究めた3rdに近いと思います。ヴォーカルは歌メロ重視で、流れるようなメロディにコーラスワーク、程よい疾走感と、すんなりと聴くことが出来るはず。このバランス感覚が絶妙で、これ以上ハードに、あるいはソフトになると、また話しは別なわけです。少しエモ系の匂いがする10:It`s not enoughと実験曲もありつつ、若干終盤にかけてパワーダウンはするものの(締めに向かっているといった方が適切かな)、ベストトラックの2:Cool Kidsはキーボードの奏でるメロディがまさしくクールな一曲。3rd好きはもちろん、彼らに初めて触れる人でもこの作品はアリだと思います。
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