Zebrahead |
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アメリカ発のジャスティン(vo,g)、アリ(rap,vo)、グレッグ(g)、ベン(b)、エド(dr)からなる5人組バンド。パンク、スカ、ラップ、レゲェと様々なサウンドを混じり合わせたミクスチャーバンドで、その見事な融合は他のバンドには作り出せない独特なものとなっている。ラップのミクスチャーバンドでは肝となるヴォーカルはジャスティン、アリ共に文句なし。特にジャスティンの一度聴いたら耳から離れない甲高い声は圧巻。この人の存在があってこそ、Zebraheadは成り立っていると言って間違いではない。しかし、2004年暮れ突如の脱退発表。バンドの存続自体も危ぶまれていたが、何とか現在(2006/7時点)はオーディションで選ばれた声質の似たマッティ(vo.g)が加入したことで解決。早速新布陣でアルバム「BROADCAST TO THE WORLD」をリリースし、日本のフェスにも参加するなど精力的に活動を続けている。(06 9/27加筆) |
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PLAYMATE OF THE YEAR(2000) |
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B+ | |
3rdアルバム。間違ってもセンスが良いとはいえない派手なジャケットは、題名と共にかの有名なポルノ雑誌「playboy」から由来しているもの。内容もジャケット通りの、とことんバカで明るい爽快な作品に仕上がっています。のっけからハイテンションの1:I AM、アルバムのタイトルにもなっている2:PLAYMATE OF THE YEARはノリノリな曲調に小気味いいアリのラップが思わず体を揺さぶるキラーチューン。更にジャスティン、アリのコンビネーションが絶妙な5:I`m MONEY、一転ラテン長の曲になる12:Livin`Livido Locoなど多様性のあるサウンドに、聴いているこっちは驚きを通り越してもはや呆れてしまうことも。とにかくノリに特化した作品なので、勢いだけなのかなと思ってると、意外と一つ一つのメロディが耳に残っているという事実もあります。いずれにせよ全てを忘れてはっちゃけたい時なんかにはうってつけの作品。お手軽に聴けるのもあって、ミクスチャー入門にもいいかもしれないです。
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MFZB(2003) |
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B+ | |
約3年ぶりのリリースとなった4枚目のフルアルバム。ジャスティンのハイトーンヴォーカルは健在だし、アリのラップには更に磨きがかかっています。なお前作と比べると、演奏が厚めになりロック色が強くなった印象。おかげでバカさは減ったものの、その分スタイリッシュでクールになってくれています。相変わらずのスタートダッシュで1:RESCUE ME、2:OVER THE EDGEと序盤から気分は最高潮。また、ロック色が色濃く出た分ギターの演奏がカッコよくなった8:INTO YOU、11:Falling Apartでは新しい一面も見せてくれました。嬉しいことに国内盤は4曲ものボーナストラックが付いており、特に"Cheap Trick"のカバー17:Surrenderは是非とも聞き逃せない最高にクールな1曲。ちなみにジャケ写は東京。曲ごとの出来に若干のムラを感じるものの、基本的には明るく、前作の期待を裏切らない作品に仕上がっています。
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BROADCAST TO THE WORLD(2006) |
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B+ | |
2004年暮れに突然発表されたジャスティン脱退から約1年3ヶ月。オーディションで選ばれたマッティ(Vo/Gt)を加えた新布陣でリリースされた通算5枚目のフルアルバム。フロントマンでもあり、バンドの核でもあったジャスティンの脱退は痛手ですが、それでもあえてバンドを続ける選択を取り、解散という逃げ道を取らなかった他のメンバーには素直に感心します。ただ問題のマッティのヴォーカルですが、やはりいくら似ているとはいっても人が違えば全く変わってしまうのはどうしようもないこと。それをあれこれ言うより、これが今のZebraheadだと割り切ってしまうのが一番良いと思います。とにかくCDに関して言えば問題なく歌えてますしね。他の変化としては全体的に今までよりアリのラップが大分増えたし、曲もロック要素が強くなったことが挙げられます。おそらくどちらもジャスティンが脱退したからこそ出てきたことで、決して悪い方に傾いている訳ではないので問題ないかと。1:Broadcast to the World、3:Anthemなどキラーチューンもあるし、捨て曲がなくどの曲もそこそこ楽しめるのでアルバムの出来としては良いです。新たなバンドZebraheadのデビュー作と考えて今後の活躍に期待。
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