Samiam |
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1988年カリフォルニア州バークレーにて結成。今も現役で活動しているベテランバンドと言うことでメンバーチェンジも多く、また、一度メジャーに場を移すも、セールス的に芳しくないという理由で、次のアルバムが完成していたにもかかわらず解雇されたという壮絶な経験も。メリハリの利いたメロディックな楽曲に、エモーショナルなヴォーカルが心に響く。(08 3/13)
Similar Artists→The Ataris |
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You are freaking me out(1997) |
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B+ | |
5thアルバム。一見単なるおっさんバンドにしか見えない彼らですが、これが驚くほどにエモーショナルな楽曲を歌ってくれています。メロとサビのメリハリが利いたメロウなパンクサウンドに、"悲痛"なまでに響き渡るヴォーカルの叫びが組み合わさった楽曲は、激しさを残しつつも心の琴線に触れる泣きメロばかり。そのあまりにも後ろ向きな歌詞を見ても、やはり華がない彼ら自身だからこそ、弱い人間の気持ちを理解し、リアルに表現することができるのだと思います。でも誤解をしないで欲しいのは、決して嫌味な重々しさや陰鬱な感じはなく、基本は渋くて爽快のメロディック・パンクだと言うこと。変に小難しく作品を理解しようしなくても、それはそれで楽しめる作品だし、とことん共感して切なく感傷的になるのもまた良し。作品を締めくくるにふさわしい13:Cry Baby Cryは"ビートルズ"の直球カバー。
*1 2 3 5 8 10 13 |
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Astray(2000) |
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B- | |
6thアルバム。前作に比べると叫びが3割減、勢いも3割減といったところでしょうか。そもそもが非常に曖昧なのですが、"メロディック・パンク"というよりは"エモコア"の方が近いと思います。その上、ギターを含めた演奏なんかも重めで複雑になっていて、ロックな感じも出てきてるし、全体の雰囲気も暗め。勢いが残っている曲も、特に序盤なんかには見られるけど、もともと1曲単位が長いだけに、じっくりと聴かせる曲に関しては退屈になってこなくもないですね。前作を聴いていただけにという、マイナス要素を考慮しながらも、やはり今作の出来では何回も手に取ろうとは思わないかな。歌詞や曲調も含めて本当に気分が重くなってきてしまった。
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