weezer
一見どこにでもいるような風貌の冴えない4人組バンド、それがweezerだ。リヴァース・クオモ(Vo、G)、ブライアン・ベル(G、Vo)、マット・シャープ(B、Vo)、パトリック・ウィルソン(D)の4人で構成されているが、誰をとっても華やかさは全くなく、スター性、カリスマ性も皆無に等しい。きっと誰もが、こんな4人で本当にロックを作れるのかと考えただろう。しかし一度彼らの曲を聴けば、そんな間違った考えは瞬時に消え去る。外見からは想像もつかないエネルギッシュかつ繊細な優しさを持った上質のロックはとても奥深く、彼らの一曲一曲を丁寧に作っている姿勢がはっきりと聴き取れる。特徴のない青年クオモが発する、どこか気だるさを持った甘い優しいヴォーカルは十分彼だけにしか出せない特出すべき点だ。ただただ自然体でいるだけなのに、逆に自然と生み出されるweezerのギャップ。それが他のバンドには真似できない彼ら唯一の個性となっているのだ。2ndアルバム「Pinkerton」リリース後1998年オリジナルメンバーマット・シャープ脱退。マイキー・ウェルシュが入るも、3rdアルバム「weezer(GREEN ALBUM)」リリース後に脱退し、現在はスコット・シュライナー(B、Vo)がベーシストを務めている。バンドメンバー一人一人が公私共にweezerだけ活動しているわけではない為、度々活動休止になる。(06 9/3)
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weezer(GREEN ALBUM) 画像
weezer(GREEN ALBUM)(2001)
B
前作「Pinkerton」から約4年半ぶりのCDリリース。通算3枚目のフルアルバム。ちなみにタイトルは「weezer」とセルフタイトルとなっていますが、1stアルバムとかぶる為、ジャケットの色から便宜上「GREEN ALBUM」と呼ばれているみたいです。大学を優先した為バンド活動を休止したクォモですが、その間も曲作りだけはしていたらしくこのアルバムも大学在学中に作られたおよそ100にも達する数の曲から選びぬかれたようです。全体的に演奏が重めで2:Photograph、3:Hash Pipeみたいな一味違ったロック色が強めの曲があったりします。だけど決して悪い方に傾いているわけでないし、これはこれでアリ。その中でも4:Island in the sunはweezerにしかできない哀愁ロックのベストトラック。悪くないんだけど、言うならば中盤がちょっとだれますね。
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make believe 画像 make believe(2005)
A
約3年の活動休止から明けて、リリースされた通算5枚目のフルアルバム。毎度毎度のことながら活動休止になるのはいい加減勘弁して欲しいものの、その分再開した時の喜びはひとしおだし、CDも新鮮な気持で聴けるのもいいかななんて思ったり思わなかったり。あれだけ失恋ソングを書いたクォモが日本人と結婚したり(2006/6)、解散騒動も流れたりと、色々ありながらも何だかんだいって休止期間も含めればバンド結成して10年以上経ったweezerですが、今作を聴けば衰えの方の心配は全くいらないようでなによりです。ギターのリフがたまらない1:Beverly Hillsはリズミカルで最高だし、3:This is Such A Pity、6:We Are All On Drugsでは従来の繊細で優しさを持ち、どこか哀愁漂うweezerロックを聴かせてくれます。国内盤では3曲のライブ音源がボーナストラックとなっており、14:Island in the sunのライブバージョンが聴けるのは嬉しい限り。MTVのインタビューでクォモ自身が「weezerは終わった」なんて悲しいことを言ってたけど真相はどうなんでしょうか。彼らのことだからまたひょっこり戻ってきてくれると思うのですが。
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