FALL OUT BOY |
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パトリック・スタンプ(vo/g)、ピート・ウェンツ(b)、ジョー・トローマン(gt)、アンディー・ハーレー(dr)からなるシカゴ出身4人組パンク・ロックバンド。輸入盤しかなかった2ndフルアルバム「TAKE THIS TO YOUR GRAVE」が評判を呼び、徐々にブレイク。その後メジャーに移籍し、リリースされた3rd「FROM UNDER THE CORK TREE」が大ヒット。グラミー賞にもノミネートされるなど、世界に名を広めた。2007年「INFINITY ON HIGH」を発表。(07 2/27 加筆) Similar Artists→Easyway、My Chemical Romance、New Found Glory |
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TAKE THIS TO YOUR GRAVE(2003) |
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A | |
2ndフルアルバム。FALL OUT BOYをメジャーデビューに押し上げることとなった作品。1:Tell That Mick He Just Made My List of Things to Do Todaに始まり12:The Patron Saint of Liars and Fakesまでの約40分間フルスロットルで飛ばし続けて止まることなくそのまま駆け抜けていくテンション最高潮の超アッパーアルバム。ヴォーカルの上手さもさておきながら、彼らが他のパンクバンドと絶対的に違う由縁は、この手のバンドとしては珍しいある程度の重さを維持した演奏にあります。軽すぎない演奏が曲調のマンネリ化を防ぎながらも、受け入れやすさもあるっていう絶妙なバランスは見事。3:Grand Theft Autumn/Where is Your BoyはそんなFALL OUT BOYの良さを存分に出している一曲だし、スクリーモの要素をいれた4:Saturday、10:Calm Before the Stormなんかも面白い。スカっとしたいとき、無性にハイになりたい時なんかにはうってつけ。ポップパンクバンドの壁を見事にぶち壊した名作の誕生です。
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FROM UNDER THE CORK TREE(2005) |
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A | |
前作"TAKE THIS TO YOUR GRAVE"でのヒットにより世間にも業界にも認められメジャーレーベル「ISLAND」に移籍後リリースされた3rdフルアルバム。FALL OUT BOYの核であるパトリックのノビのある爽やかなヴォーカルには更に磨きがかかってるし、以前よりバンド・グルーヴ感も増している様に感じます。タイトル通り踊らずにはいられないような3:DANCE,DANCEみたいにポップパンクバンドとしてのキラーチューンもあれば、前作とは違ってただただ突っ走るだけでなく、パトリックのヴォーカルでしっとりと聴かせる曲の4:Suger,We`re Goin Downや8:Sophomore Slump Or Comeback Of The Yearもある。ただメジャーに場を移したおかげで、聴きやすくはなりましたが、きれいになり過ぎた気がしなくもない。と言うことで、個人的には少し荒さが残っているぐらいの前作の方が好みですが、安定して楽しめる良作です。
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INFINITY ON HIGH(2007) |
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B+ | |
メジャー2作目にして通算4作目のフルアルバム。成功を手にし、すっかり有名になってしまった彼ら。それは嬉しい反面、ますます商業重視の万人受けするポップス化への道を辿っているということでもある。1:Thrillerでは必要性に疑問なJay-zの参加、6:Goldenでのピアノ弾き語り、随所に見られるコーラスやシンセサイザーの多用など、変わりゆく彼らを見るのは寂しいものがある。ただ否定できないのは今作は純粋に良い作品だということだ。2:The Take Over,The Brakes Overや8:The Life Of The Partyの様に今までと変わらず疾走感が残っている曲は文句無く良いし、3:This Ain`t SCENE,It`s An Arms Race、7:Thnks Fr Mmrsなんかは彼らの特徴に上手くR&Bを混ぜた、メジャー化した今作ならではの曲とも言える。そしてVo.パトリックの歌唱力はもはやパンクバンドでは規格外のものとなった。確かに5:Hum Hallelujahに代表されるようにポップテイストは増した今作。流れも良くどの曲も安定した出来には一応の満足だけど、楽曲のベースに残っているFALL OUT BOYならではのメロディラインの面影が物語っている様に、彼らはまだパンクサウンドを忘れていないはずだ。メジャーに舞台を移して2年目、そろそろ原点回帰が望まれる。
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