New Found Glory |
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1997年当時高校の同級生だったジョーダン・パンディク(Vo)、イアン・グルーシュカ(B)、スティーヴ・クライン(G)、タコ・ジョー(Dr)の4人がGreen Dayに触発されフロリダで結成したポップパンクバンド。当初は4人構成であったが、後にチャド・ギルバート(G)が加入。そしてデビュー間もなく音楽性の違いからタコ・ジョーが脱退し、その穴をサイラス・ブルーキ(Dr)が埋め現在の5人構成に至る。Green Day、BLINK182等を聴いてインスパイアされた世代だけあって、正にポップパンク道まっしぐらともいえる彼らの直球サウンドは聴く人を選ばず、誰もが受け入れられるキャッチーなものになっている。また恋愛関係に重きを置いたほんのり甘酸っぱい歌詞は、等身大の彼らが実に素直に表現されてていて、同世代のファンならば共感を覚えるし、そうでなくとも青春を思い出させる気持ちの良いものが多い。ちなみにバンド名は最初A New Found Gloryだったが、レコード店でCDが「A」の所と「N」の所のどちらに置かれるか紛らわしかった為New Found Gloryに改名したという逸話がある。
(06 10/7)
Similar Artists→Blink-182、Fall Out Boy、Midtown |
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New Found Glory(2000) |
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B- | |
メジャーデビューアルバムにして2ndアルバム。売り文句どおり良くも悪くも予想を裏切らないポップなパンクを奏でてくれています。メジャーデビュー作としては楽曲も安定していて、どの曲も外れがないのですが、「New Found Gloryと言えばこれだ!」と言える際立って目立ったキラーチューンがないのが残念でした。ただ、個人的にはジョーダンのヴォーカルは嫌いじゃないので今後の伸びしろに期待。とにかく2:Dressed To Killやシングル曲としてヒットした4:Hit Or Miss、6:Eyesoreに代表される青臭いパンクソングが彼らの全て。今作に関してはそれ以上でもそれ以下でもない印象。
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Sticks And Stones(2002) |
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B | |
前作のヒット、またそこからシングルカットされた「Hit or Miss」の長期的なヒットを経て、リリースされた3rdフルアルバム。自分たちの道を一直線に進み、何の迷いもないようにとれる彼らの楽曲は更に爽やかさを増したものとなっています。また、思わずこっぱずかしくなってしまうような歌詞は相も変わらず健在。もっともそれでも違和感がないのがNew Found Gloryの魅力でもあるのですが。前作に比べ一曲、一曲が良さげで、ミドルテンポの曲もちらほら見えたりと"エモ"の要素も強くなってきました。基本的にどの曲もそこそこ聴けるので全体的な評価として悪くないのですが、問題点はこちらも前作から変わらず決め手不足の一言に尽きます。特に終盤は気持ちだれました。2:My Friends Over Youや4:Something I Call Personalityなど良い曲もあるので、もうひと踏ん張りといったところ。気のせいか、ボーカルの声が前作とは変わったような気が。
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Catalyst(2004) |
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A | |
4枚目のフルアルバム。タイトルになっている"Catalyst"は「変化への触媒」という意味ですが、その名の通り見事な変貌を遂げた作品に仕上がっています。個人的に今までの彼らはどこか一歩抜け出せていないという印象でしたけど、このアルバムで化けたといっても決して過言ではない。1:Introに始まるメタルなサウンドは明るく青臭いポップパンクまっしぐらの彼らからは想像できないものだったし、続く2:All Downhill From Hereや後半の12:I`d Kill To Fall Asleepでは元ハードコアバンドのVoであっただけあるチャドのシャウトも加わり、ハードな一面を見せつけてくれる。かと思えば4:Truth of Youthではまたいつも通りのNew Found Glory節が炸裂。そして極めつけは5:I Don`t Wanna Know。"天使の歌声"と評されるジョーダンの歌声を活かしたシリアスなタッチのバラードは心に染みわたる一曲。序盤〜中盤までの展開が特に良く、6:Your Biggest Mistake、7:Doubt Full、8:Failure`s Not Flatteringとキラーチューンの連続。後半もやや劣るものの最後まで飽きずに聴けます。もちろんいくら変わったといっても根幹にはちゃんとNew Found Gloryの基盤が残っているので今までのファンなら受け入れられると思います。今のところ彼らの作品の中では一番好きです。
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COMING HOME(2006) |
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C | |
フルアルバム5作目。これまでの彼らを知っていたなら間違いなく度肝を抜かれるはずです。爽やかでそこそこのスピード感溢れる曲を持ち味としていた今までとはうってかわって、全曲ミドルテンポのいわゆるアメリカンロックの様な楽曲の羅列になり、正直に言うと出来は良くないです。というか本当にこれが彼らのやりたい音楽なのでしょうか。ライナーノーツには「これが彼らの原点。最高傑作。」などと聞こえのいい言葉を並べていますが、今までの彼らの作品を聞く限りではとてもじゃないけど、彼らの原点がこの音楽にあるとは思えないのですが。2:hold my hand、5:Coming homeなど中には聴ける曲もあるけど全体的にパンチ不足で、似通った曲ばかりの為どの曲がどの曲か聴きわけがつかないです。「大人になった」と言ってしまえばそれまでなのですが、以前からのファンからすればまた青臭いNew Found Gloryを聴きたいというのが実直な気持でしょう。少なくとも私はそう感じた作品でした。
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