BLINK182
アメリカサンディエゴ出身。トム・デロング(G/Vo)、マーク・ホッパス(B/Vo)とスコット・レイナー(Ds)の3人で前身バンドBLINKを結成した。その後BLINK182に改名し、3rdアルバムリリース後 トラヴィス・バーカー(Ds)が加入。4thアルバム「Enema of the state」が全世界700万枚を超えるスマッシュヒットを記録し一躍ビッグバンドになるなど、順調に活躍を続けるものの、メンバーの音楽の方向性の違いから2005年無期限の活動停止を発表した。裸で走り回る大胆なPVや、下ネタオンパレードの下品な歌詞など、奇抜な面が良く取り上げられているが、実は恋愛に重きを置いた若者の心情や、内面を上手く表現した甘美な楽曲も多い。馬鹿げたパフォーマンスも確かに彼らの長所だし、それでいて700万枚のセールスを記録してしまうなんて日本では考えられないようなアメリカ文化の寛大さ(いい加減?)に感心しつつも、本当のところは根がシリアスな彼らのギャップに惹かれている部分も大きいのではとも思う。憧れのバンドに挙げる人の多さからも、現代アメリカのパンクシーンに大きく影響を与えたバンドである。(07 4/28)
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Enema of the state 画像 Enema of the state(1999)
B-
メジャーデビュー作品にして、世界で700万枚以上のセールスを挙げるヒット作となった4thフルアルバム。タイトルの和訳は「アメリカの浣腸」というぶっ飛んだものになっている。ただ自分にはなぜここまで爆発的なヒットを記録するまでに至ったのかは分からなかった。もちろんリアルタイムに聴いていなかったからというのもあるかもしれないので、レビューとしてはフェアではないかもしれないです。でも1曲1曲はポップでキャッチーなようで、実は耳に残らない曲が多かったし、最後まで印象には欠ける作品だった。実際問題一番盛り上がったのも1:Dumpweedのイントロ部分だったし。アメリカでここまで話題になったのも、当時としてはタイトルのとんでもなさや、下ネタの歌詞、奇想天外なPVといったパフォーマンスの面で斬新だったのかなと。だから今では良く見る光景だけど、そういったおバカバンドのパイオニアーという意味で評価されたのかな、と思ったのですが真相はどうなんでしょう。
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Take Off Your Pants and Jacket 画像 Take Off Your Pants and Jacket(2001)
B+
5thフルアルバム。タイトルは「もう全部脱げ」的な相変わらずBLINK182らしさが良く出ているタイトルですが、実は「Jacket」の部分には「Jack it」というスラングが隠れているらしい。その意味は多くは語るまい。とにかくそんな馬鹿げたタイトルでありながら、内容は反して恋愛や悩みなどティーンエイジャーが共感しそうなものが多いです。曲調もただ突っ走るだけではなく、ストップ&ゴーが巧みな曲もあれば、しっとりと甘いヴォーカルで聞かせてくれる曲もあって多彩。ちなみにメインヴォーカルがトムとマークの曲に各々別れています。トムは声が甘くてしっとりとした印象、マークの方は割りとオーソドックスでアッパーに歌い上げるように感じました。どちらのほうが突出しているわけでもなく、1:Anthem pt2や3:First Dateではトムが、2:Online Songs、6:Rock Showではマークが自らの声質と合った名曲を聴かせてくれます。一括して言える、3ピースバンドならではのベースラインが強烈に残るリズム感も身体を揺さぶって良いですね。とりたてて苦言を呈するところがない作品なのでBLINK182を聴いてみたい人には今作がオススメ。彼らの本質は単なる「おばかバンド」じゃなく、「ばかなくらいピュアで純粋」な楽曲にある、そんな真骨頂が出ている作品。
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blink-182 画像 blink-182(2003)
B+
6thアルバムにして、BLINK-182最後のフルアルバム。今までと違う、変わったと言われまくって、えてしてファンからはあまり評判の良くない作品。確かにこれまで続けてきた駆け抜けるような疾走感のある曲は減って、聴かせる曲が全体的に増加。演奏も若干重めかつ、色んな加工もされていてロック、ポップス感が強く出てきています。とはいっても、彼ららしさがなくなったということは全くないです。そもそも前作の時点でもこうした曲調と言うのは見られていたことだし、ベース、ドラムが強烈に残るメロディは健在。個人的には違和感なく聴けたし、これはこれで良い作品。とりわけ中毒性や、キラーチューンがあるわけでもないのに、なぜか繰り返し聴いてしまうし、聴くごとに何か良さが発見できるんじゃないかという気持ちにさせられる。実際、何にもないのだから不思議ですが。でも繰り返し聴けると言うことはアルバムの流れがスムーズな証拠。結果的には、解散前最後のアルバムということで迷走作のレッテルを貼られていますが、まだ現役だったなら作風の違う1枚の作品として認められていたんじゃないでしょうか。過度な期待をしないで聴くと良いです。あとアルバム全体に「作業用BGM」的なにおいがある。適度に耳に入ってこない音楽みたいな。
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