The Mr T Experience
アメリカカリフォルニア州バークレーにて1984年結成、略称"MTX"。Dr.Frankことフランク・ポートマンが唯一のオリジナルメンバーにして、ヴォーカル、ギター、ソングライティングを兼任するバンドの核。他のメンバーは入れ替えが多く、そのためアルバムごとに3人組だったり、4人組だったりする。"イーストベイ"パンクバンドとして同じ畑の"GREEN DAY"や"RANCID"に比べると、知名度も商業的にも遅れをとっているが、楽曲の方は負けず劣らずのポップ・パンク。目下最新作となる9thアルバム「Yesterday Rules」ではパンク色は薄れ、ポップス/ロックへと移行しつつある一面も見せている。(08 2/5)
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LOVE IS DEAD 画像 LOVE IS DEAD(1995)
B+
6thアルバム。ポップ・パンク好きなら嫌いと言う人はいないだろう、単純明快な楽曲の数々が揃っている今作。曲展開がワンパターン化しているせいなのか、それともメロディラインが似通っているのか、少し単調に感じる部分は否めないながらも、明るく気持ちの良いポップ・パンクは聴いていて元気が出てくるものばかり。それに「単調」とは言っても、ノレずに平坦な曲ばかりが続く「ダルさ」的な意味合いはなく、ただ似たような曲が多いということ。それがつまらないと言う人もいるのでしょうが、ある意味王道ポップ・パンクには避けられないこともあり、自分には十分楽しめました。もっとも強烈な"インパクト"というものには欠けていて、表立って嫌いという人はいなそうだけど、このバンドが生涯ベスト1位だという人も少なそう(もちろんいるのでしょうが)なそんな印象を受けます。安定した上質のポップ・パンクを聴かせてくれるという意味では、もっと評価、あるいは認知されてもいいはずだとは思うのですが。2:Ba Ba Ba Baはタイトル通りのサビが印象に残るベストトラック。きっとライブだったら大合唱でしょう。ポップ・パンク好きには安心してオススメできる作品。
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ALCATRAZ 画像 ALCATRAZ(1999)
B-
8thアルバム。6th→9thときてこの作品ですが、どうやら今作を機にバンドもシフトチェンジしだした模様。9thと同様"パンク"的な激しさは全くなく、その分ほんわかとした優しいポップナンバーばかりとなっています。ピアノ、オルガンなどの楽器も織り込みつつ、特にアコギの音色が作り出す甘いメロディの曲なんかは、耳障りが良くて、聴いてて落ち着きます。でも、どうしても一曲ごとの印象が薄く、聞き流せてしまうという点は否めない。9thと比べても特にそう感じました。それに正直言ってしまうと、このアプローチなら、他にもっと良いバンドいるんじゃないのって気がしないでもないですしね。以前までの彼らのファンないしは、パンクを聴きたいという人はスルーでも良さそう。逆に言えば、彼らの作り出すポップロックこそが大好物だというファンにとってはたまらない作品のはずです。
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YESTURDAY RULES 画像 YESTURDAY RULES(2004)
B+
9thアルバム。彼らの作品をずっと聴いてきたわけではないので詳細は分からないものの、パンク色は大分薄れており、もはやポップなロックと言った方が近いそんなサウンドになっています。とは言え、Dr Frankの持つポップセンスは健在。勢いもなくなって、昔からのファンには評判の悪そうな作品ですが、あまり予備知識のなかった自分にとってはなかなかのギターポップとして楽しめました。カントリーなアコギ弾き語りを挟んできたと思ったら、テンポ早めの曲を持ってきたり、とことん甘いポップな歌もあったりと、流れもそこそこだし、曲のバラエティもなかなか多彩。だけど、手放しで絶賛するほどでもなく"そこそこ"とか"なかなか"な評価に落ち着いてしまうのが、残念でもあり、この作品の最終的な評価のような気がします。パンクを期待すると肩透かしをくらうこと大ですが、意外と気に入ったりするかもしれない、そんな何ともいえない感じに包まれている作品。2:Fucked Up On Lifeは木琴系の打楽器やキーボードに、綺麗なコーラスワークと今作を象徴するかのような一曲。
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